京都路地探検隊がお勧めする洛中町並と町屋めぐり中京・下京コースを
選定し実際に歩いてみた続編
三条通りまで来てそこから東へ取ってみよう
まずは元西村貿易の近代建築が左手に見えるその斜め横烏丸通に面した真新しい赤レンガ作りがみずほ銀行
京都支店である。その一件南側には三井住友銀行京都支店があったのだが残念ながら
解体されマンションになる予定。一方烏丸通りの向面の北方にあるのが元NTTの新風館がある。
元西村貿易(旧次田染色)、現在は文椿ビルヂングとなり商業ビルとしてたくさんのテナントが入っている。 |
レプリカ保存された旧第一勧銀京都支店 保存復元が出来上がった当初は、あまりの変わり果てた姿に呆然としたものだが隣の三井住友銀行京都支店が抜き打ちのごどく転売されてマンションになることを思えばこれもしがたなし |
さらに三条通りを進むと正面にあるのが中京郵便局そこを北に
折れるすぐ左手にあるのが平楽寺書店、東洞院姉小路の角には柚味噌の八百三がある。
そこを進んでまででると広々とした大通りが御池通だ。
全国のファザード保存の先駆になった第一号 中京郵便局。私自身はここの保存前の姿には 記憶がないのでなんともいえないが、やや保存 建築の匂いがするもの良好な保存だとおもう。 |
ストリートパフォーマンス?三条通あたりではこういうカッコで歩いていても違和感がない。これぐらいではあまり注目されていない感じだった。 |
昭和5年鉄筋コンクリート造り三階建。ヤシ科のシュロが うまい具合にマッチしている。この植物は庭木として 品良く風景に合わせるのはかなりむずかしいのだが ここはうまい。センスと管理がしっかりしていのだろう。 こういうのが都会風なのだ。 |
柚味噌の八百三。むかしは精進料理をやっていたそうだが、いまでは柚味噌専門店。しかし柚味噌だけて商売が成り立つのはすごい。やはり京都の奥の深いところ。ここの看板は北大路魯山人が書いた。 京都市中京区姉小路東洞院西入ル 075−221−0318 |
そこで その御池通りはさんだ向かい側にみえる貫禄ある蔵と平入りの店屋が「嶋臺」である。このあたり多少通りがあちこちに分散してあるのだがキンシ正宗堀野記念館・丁子屋・洛楽人工房・串くら本店・など見所多い町屋が点在するのでチェックをいれた方がいいで あろう。またそのような核になる町屋以外にも比較的密度が高く町屋が残っているのでこのあたり余裕があれば時間をかれればおもしろい発見があることであろう。通りを東に進めると京かまぼこの茨木屋、茶道具の奇竹堂などが押小路通に面してある。表通りの御池通や烏丸通はビルが多くなったがまだ一歩なかにはいれば町並を形成しているのが京都の魅力でもある。それも都会的なセンスをもった老舗を中心としてまだ店の間をもつ町屋本来の形態で残っているところが驚くべくことである。地方の重要伝統的建造物群保存地区と呼ばれる区域でも当時のその地域の店としてその町屋を構えている所は限れている。それに修復もその地方の伝統的様式にはには準じているが各戸の個別の仕様などは無視して形式的に改築しているケースがめだつ。京都のここ中京区域は町並の連続性こそうしなわれているが各戸の町屋はその個別の仕様と特長と出しつつも京都の伝統的様式と守っているのがすばらしい。それらのに特に注意をはらいながらこのあたりの通を順次探訪するとまたあらたな発見が出来るに違いない。夷側通りにでる。とりあえず今回はかぎられた時間のなかで一通りコースをすすめてみたいので、このあたりで先へ進むことにする。通を北にとって夷川通まで歩ていく。 |
御池通は京都の東西の通では一番広いクラス戦時中空襲の類焼防止を目的に強制疎開された空き地を利用してできた50m幅道路。数年前までは大阪御堂筋のように両側に側道があってその間に見事なケアキ並木があった。いつのまにかそれらの街路樹の引っこ抜き、広々とした大通りになった。ドライバーとしてはこちらの方が快適で走れていいのだが、歩いて通を楽しむのは前の方が良かった。街の風景の潤いより、便宜性を優先した結果である。「嶋臺」国の登録有形文化財指定。間口のひろく虫籠窓と格子。蔵の白との対比が美しい。御池通の広さと廻りのビルの谷間にあってその姿のバランスが面白い風景を造っている。 キンシ正宗堀野記念館 京の酒造りは明治期に伏見へ移つったのだがその時代の 町屋は今も残っている。往時に酒造りに利用された「桃の井」が現在も残っている。地下鉄工事の影響などはなかったのであろうか? 京都市中京区堺町通二条上ル 075-223-2072 丁子屋 蔵造りの町屋関東地方の町屋は川越など代表される蔵造りが多いのだか京都など関西には比較的少数派である。 丁子屋の蔵造りもさほどそれを特に意識させるほど特長的ではない。京の町並では蔵は一番奥にあってあまり通にでて目立つ存在ではない。 京都市中京区二条通麩屋町東入丁子屋町683 075−213−6200 |
洛楽人工房。京都の町並の特長のひとつはこの大塀造がそのひとつ。各地の町並にもいくつかの例はあるのだが京都ほどこの大塀造がたくさんあるところは他にはみあたらない。 庇や樋をパネルバンにやられるのだ。宅配便のトラックはキャブ部分より後ろ側に大きなカーゴ部分があるのでドライバーも十分気をつけるのだかやってしまう。それの防止としてこのように注意をうながす。ごろっとした大石を並べる。さりげない方法としては犬矢来や駒繋も役立つかも。ちなみに京都では樋(トイではなトユ)と発音する。質屋も(シチヤではやヒチヤ)が正統派。 串くら本店 明治期の町屋を改築した呑み処。 壁面は黒くまとめられいる。二階部分の格子は京都の中心部では比較的めずらしいのでチェックポイントだ。 京都市中京区高倉通御池上ル 075-213-2211 昭和レトロな意匠の町屋もたくさんあります。 明治時代の正統派の町屋は何かにつけ注目もされるのですが、昭和期の住宅などはかなり少なくなり貴重なのにあまりめだった保全や再利用されぬ間に減りつつあります。 |
家具の宮崎 1936年武田五一監修、宇都宮誠太郎設計 |
ここは京都の家具屋街である。かつては婚約を済ませ所帯を持つ二人連れや新築や引越しで新しい家具を購入するのはここと決まっていたが最近は家具の買い方や買えるところも多様化した、また夷川通りのような商店街は駐車場が取れないのが最大の弱点であろう。わたしももし今家具を買う予定があれば高級品なら枚方の家具団地かWEBサイトを選択するし廉価品ならスーパーかホームセンターへいくだろう。そんなこともあってここ夷川通りも寂れた感じになっている。ここでは、家具の宮崎、万市などの家具店の老舗の店舗が見るべきたてものであろう |
万市 店が開いている時はそうでもないがお休みの時は長い 間口にならぶ戸がみごとにそろっている。 町屋でも家具をうる店先はこうなる |
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IREMONOYA DESIGN LABO ここのボックスファニチャーはなかなかカッコイイ お勧めします |
佃煮の卸販売店かじの 木造洋風店舗建築 |
こういう町屋がさりげなくある寺町通 |
京都中央信用金庫丸太町支店 昭和2年(西村好時)旧第一銀行丸太町支店 | ||
夷川通は寺町て終点を迎えるその寺町通りを北へ上ルと丸太町通 その角を東に向くと中信丸太町支店の建物がみえる。それをみて終点を河原町丸太町として本コースの終点をしよう。 |
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